「捨てる」・「減らす」・「削ぎ落とす」で増えていくもの

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人間はつい、安心感を得たいからか、もっと欲しいという欲望からか、無意識のうちにどんどんとモノを増やしてしまいます。

これは、決して悪いことではないのですが、問題となるのは、そうなってしまっていることに自分で気が付きにくいということ。

忙しいのは、他の誰でもなく、自分の責任です。

ストレスから抜け出せないでいるのも、他の誰でもなく、自分の責任です。

物がなくなったり、すぐに壊れたり、支出が増えて苦しくなるのも、もちろん自分の責任です。

そのような事態に陥らないためにも、定期的な断捨離によるリセットが重要になってくるのです。

持っていることが悪、捨てることが正義というわけではありません。

忙しくなってしまうかどうか、気楽にストレスフリーで生きられるかどうかは、捨てる、持っているではなくて、「整理できているか」ということです。

・減らすと増えるというパラドックス

ストレスを抱えてしまい、いつも忙しくしている原因は、「多すぎるから」ということにつきます。

それは、物質的なものであったり、情報や自分の行動にあります。

物は、あまり増やし過ぎるとやることが増えてしまい、それだけ自分は忙しくなってしまいます。

気づいていないことでも、その小さなことの積み重ねによる時間とエネルギーの消耗が、他に手をつけられない足枷となっているのです。

例えば、重量が1キロ未満で10センチ程度の大きさの物であっても、掃除や片づけをするのにそれを動かす手間、何かする度に場所を変える手間、重ねてしまったりしているのなら、出し入れの手間など、それらが自分を忙しくしている原因です。

情報も、自分が必要としているところだけを抜き取るようにしないと、世間で言われている常識、社会で流行っていることなど、「これがいいらしい」というものに振り回され続けることになります。

最も重要な部分は「行動」で、自分自身が「やらなければいけないこと」と思い込んでいるだけで、別にやらなくても大丈夫なことがあったりもします。

最低限必要なことを中心として、手の届く範囲だけで活動し、無理なところまでは手を出さなければ、生活は楽になっていくはずです。

何もかもをやろうとする行為は、悪く言えば「欲張り」になっている状態だったり、誰かに植え付けられた価値観を妄信してしまっていることもあるでしょう。

冷静に、よく考えてみればいいのです。

「別にやらなくてもいいこと」をやっていないですか?

「別になくても大丈夫」なものまで持っていたり、欲しがったりしていないですか?

もう一度原点に立ち戻って、「幸せに生きるために必要か?」を自問自答してみるといいでしょう。

そんなにはいらないことに気付けることでしょう。

そして、減らすことによって、その先で大きなメリットを得ることができ、どんどん増えていくことを実感できるでしょう。

・減らすと増えるもの

1.お金

物を減らすと、確実にお金は貯まるようになっていきます。

あらゆる場面での出費が抑えられ、ストレスによる浪費も確実になくなっていきます。

実は、やらなくてもいいことをやっていたり、必要のないものを無理をして維持しようとしていたことが、心と体を蝕んで、記憶も混乱させて、浪費へとつながっているということに、なかなか気づけないものなのです。

お金の管理のプロフェッショナルであるFP(ファイナンシャルプランナー)も、まず始めに家の中のいらないものを処分して、整理整頓を心がけることをすすめるそうです。

それくらい、家の中の状態、不要な物の量というのは、そこに居続ける人に大きな影響を与えてしまうということなのです。

物が沢山あったほうがい良いという幻想は捨てて、お金を貯めたいのであれば、まずは物を減らしてみるといいでしょう。

あとは、その状態をキープすれば、お金は勝手に増えていくはずです。

2.時間

物がほんの少し減るだけでも、日常の中の行動量が減るため、確実に自由な時間は増えます。

普段、どれだけ無駄に不要なもののために時間とエネルギーを割いていたのか、後から気づかされることになるでしょう。

物を動かしていた時間、それをどうするのか考えていた時間、どれにするのか選んでいた時間などの全てがなくなりますので、かなり大きく時間が得られるようになります。

同じ一日でも、どんな過ごし方をするのかによって、時間の長さは変わってしまいます。

ストレスを感じる時間を減らし、幸せになれる時間を増やすことが出来れば、間違いなく毎日は楽しくなります。

3.幸せな感覚

幸せな感覚というものは、外側の価値基準に合わせて得るものではなく、自分の内面から湧き上がる感覚です。

捨てる、減らすことによって、決断できた自分に自信が持てるようになること、好きなものだけに厳選して暮らす毎日に、心の充足を感じられるようになるはずです。

持っている量で幸福度が決まるという昭和の幻想に、騙されないようにしましょう。

それらはあくまで、労働で稼いだ結果の象徴であったり、功績を物質化していたものであっただけで、自分自身そのものの価値は何も変わりはしません。

本当に幸せな感覚というものは、今の自分にぴったりとフィットしている、「ちょうどいい暮らし」そのものです。

自分自身が「いらない」と判断したものたちと、きちんとお別れをして、大好きなものだけに囲まれて生きる感覚は、幸せ以外に表現のしようがありませんね。

4.やる気

物が生活空間の中においてあるだけで、私たち人間のエネルギーは奪われ続けると言われています。

さきほど述べたように、動かす労力、考える労力などもありますが、視覚から常に飛び込んでくる情報は、私たちが意図的に思考していなくても、無意識的に情報としてキャッチされて、脳内に記憶されていくために、自分は意識していなくても、徐々に脳がエネルギーを消耗しているそうです。

もちろん、片付いていないがために、単純に気持ちが乗らない場合もありますし、無意識的に脳に負担がかかっていて、「なんだかやる気が出ない」という状態に陥ることもあるようです。

生活空間を、癒されるものであったり、自分の心が躍るもの、幸せな気持ちになれるものだけにしていくことで、やる気は湧き上がってくるものです。

やる気を削ぐものは、もちろん不要なのに「いつか使うかもしれないから」「高かったから」「〇〇の置けと言われたから」などといったものです。

それらを排除して、自分の心を基準に決めていくことによって、やる気は確実に上がってきます。

5.心の余裕

金銭的、物質的、時間的、空間的に余裕が欲しいからと、人間はつい何かを増やして付け足そうとします。

物質的でわかりやすい例が、置けなくなった物を見て、新たに収納グッズを購入してしまうことです。

タンス、棚、カラーボックスなどを買い足して、余計に整理が難しくなってしまい、何がどこに行ったのかわからなくなり、再び買い足すものばかりになっていくという、悪循環が生まれます。

便利に楽にしようと思ったはずが、お金はかかって、部屋は狭くなり、出し入れに時間はかかり、結果としてそれがストレスになって、いつもイライラ、いつも忙しいというリズムになってしまうのです。

余裕を持ちたいのであれば、まず「増やす」を考えるのではなく、「減らす」を先にやってみると、結果としてあらゆる「余裕」が増えることになります。

物を減らし、情報を減らし、行動を減らしてみて下さい。

すると、不思議なことに、何もかもに余裕が出来て、自分の心にも余裕が生まれます。

思い出せば、「何を私はバタバタ意味のないことをしていたんだ?」と感じることもあるでしょう。

減らすことで、心の余裕は生まれ、それによって笑顔が増えていき、冷静に考えること、ひとつひとつ丁寧にこなすこと、楽しく過ごすことが上手くなっていきますよ。

・「減らすと増える」を体感してみよう

ここに紹介したようなこと、思い当たる節は沢山あったのではないでしょうか?

これは、モノがなかった時代から引きずっている、物質的なものに支配されている洗脳、もしくは錯覚や勘違いというものがそれを引き起こしています。

物を自分が管理しているつもりが、いつの間にか自分が物に支配されてしまってはいませんか?

自分ではない誰かの価値観に振りまわされて、無駄に時間と労力、お金を失ってしまってはいませんか?

忙しさから抜け出せない、イライラがおさまらない、家族のケンカが絶えない、子供が学校へ行かない、物忘れが激しい、恋愛でいつも失敗する、仕事でミスが多い。

それらは全て、自分自身の性格などと決めつけるまえに、習慣にも要因があると考えてみるといいでしょう。

同じことが繰り返されているのであれば、そもそもの、根本的な考え方に「増やす」「付け足す」ばかりが癖になってしまっていることが原因かもしれませんよ。

「減らすと増える」「捨てると楽になる」「削ぎ落とすと上手くいく」ということを、是非チャレンジして体感してみて下さい。

上手くいかなくなった時、何かを付け足そうとするのではなく、減らしてみましょう。

何もせずにじっとしていることも、減らに値する良い答えかもしれません。

意識すれば慣れていくものですし、一度体感してみれば、全ては理解できるものなので、やってみることをおススメします。

最後に

いかがだったでしょうか?

ここまで、断捨離や捨て活による、「捨てると増える」ということについて書いてみました。

私自身、人生のほとんどの時間は、「付け足す」「上から被せる」ことばかりでした。

なんで上手くいかないのかと、さらに付け足す、増やすということでしか、解決方法を知らず、本気でそういうものだと思い込んでいました。

これは育った環境が大きいのですが、それが当たり前のことだと思い込むのももちろん、それが当たり前なので、気が付くまでかなり長い年月がかかりました。

もちろん、それによって沢山傷つくこともありましたし、誰も答えを教えてはくれなかったので、さらに傷つく日々でした。

それでも、生きている間に「ちょうどいいところがある」ということを知れたのは、大きな幸福となりました。

幼い頃から病気がちで、体が弱かった私ですが、親からの洗脳から抜け出して、減らすことを実践したおかげで、医者に治らないと言われた持病は消えてなくなり、風もひかなくなりました。

物をどんどん減らしていったおかげで、他人とのトラブルは減り、家族とも笑顔で過ごせるようにもなりました。

あなたがもし、何かにつまずいてしまって、上手くいかないことがあるのであれば、全部やめる、いらないもの捨てる、離れる、断ち切る、削ぎ落とすといったことに向き合ってみると、何か違うものが見えてくると思います。

ここまで読み進めて頂き、ありがとうございました。

あなたはただ、あなたの心に従って生きることによって、全ては上手くいくようになります。

あなたがこれから、素晴らしい日々を送れることを、祈っています。

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