
捨てたものや、失ったものは、つい取り戻そうとしてしまのが人間の性質です。
しかし、それが執着となって、後に自分を苦しめてしまうことにもつながるのです。
結果を受け入れて、ありのまま、流れるままに生きていれば、全ては上手くいくように出来ているのです。
物が壊れたり、どこにいったかわからなくなったり、そのまま失ったりすることがありますか?
それは、人生の転機であって、何かがシフトしていくタイミングと言えます。
そこでどんな行動をするのかによって、あなたの人生は大きく変わっていきます。
そのままを受け入れる
壊れて使えなくなってしまったのなら、それはそういう時が来たということ。
どこへ行ったのかわからなくなり、見つからなくなったのは、もうあなたのところでのお役目を終えたということ。
いつの間にか離れてしまい、会うことも話すこともなくなったのは、互いに卒業したということ。
取り返そうとしたり、探したりしなくても大丈夫です。
元の形に戻そうとして、必死にもがけばもがくほど、苦しみや辛さは増していきますし、あなたの人生は前へ進むことはありません。
どうにかしたいという気持ちが辛さを生み出し、受け入れずに、諦めない心が執着心であって、苦しみの原因です。
去ったものは、そこまでだったということでしかないのです。
何も変わってはいない
失ったと思っているのは、あなた自身がただそう感じているだけです。
私たち人間は、最初から何も得てはいませんし、失ってもいません。
大自然の中で生かされている人間には、私のものとして所有しているものは一切存在はしないのです。
ただ、あなたがあなたとしてそこに存在しているだけです。
あなたが、そこに在ると思えばそれは在ります。
無いと思えば無いのです。
それだけのことであって、生まれてから死ぬまで、何も変わりはしていないのです。
等価交換されている
この世界は、全てのものが常に等価交換されていき、動き続けています。
あなたが失ったと思っているものは、あなたがあなたの元から去ったという事実ばかりを見ているから、無くなってしまったと感じているのです。
水の入ったグラスは、ただの水とグラスです。
そのグラスをひっくり返すと、水はこぼれてしまい、人間は水がなくなったと錯覚します。
しかし、水は下に落ちただけであって、あなたの手元のグラスには、空気が入ってきています。
この循環が常に起こり続けているのが、この自然界、宇宙の原理です。
出て行くものがある以上は、必ず同等のものが入ってくるのです。
そこに気づくか気づかないかの違いだけで、辛さは軽減されていくでしょう。
在るものを見て行こう
失ったと思っても、必ず何か代わりに得ていることがあるはずです。
そこを感じることなく、去ったもの、失ったところばかりを見ることが、執着そのものなのです。
それ以上のものは二度と現れないと錯覚するかもしれませんが、そんなことはありません。
必ず必要なものは入ってきますし、今それは必要でなくなったから、あなたの元から離れていっただけなのです。
在るものをしっかりと見て下さい。
得たものを見つけて下さい。
そして、それらを数えていき、しっかりと大切に丁寧に扱っていって下さい。
人間の心理として、あるものを数えるだけでそれが増えていくという現象が起こります。
これは、実際には同じ数であるはずなのに、そに人が何にフォーカスすのかによって、見える世界が変わることを意味しています。
取り戻そう、見つけ出すという執着は、いつも失ったものばかりにこだわる生き方となります。
大切なものは、いつでもあなたのまわりに完璧な状態で揃っています。
そして、上手くいくための道は、目の前にあります。
引き返そうとするのではなく、自分を信じてその道を真っ直ぐに進むだけです。